地球という生態系(ランドスケープ)への再適応

“環境文明”への転換のために、私たちは、地球の制約・限界や可能性と向き合い、暮らしを地球に再適応させていく必要があります。まずは一人一人が、自分の足もと-地域から、地球に再適応するために行動する必要があります。

地球は、それ自体がひとつの生態系(ランドスケープ)です。しかし、行動する地域の枠組みが、生態系(ランドスケープ)の枠組みとは異なる、都道府県や市町村などの人間が決めた枠組みでは、生態系(ランドスケープ)である“地球”に再適応することはできないでしょう。

例えば、洪水。雨が決まった都道府県や市町村に降り注いで、その中だけで洪水が起きるわけではありません。都道府県や市町村の枠組みを超えて、雨の水は大地を流れ、洪水をもたらします。川の下流域の市町村が洪水対策を実施しても、上流域の市町村が協力しなければ、洪水は防げません。

例えば、生物多様性の保全。生きものたちは、都道府県や市町村単位で暮らしているわけではありません。生きものたちの暮らしを支える生態系(ランドスケープ)~山岳・丘陵・流域~を単位として保全をしなければ、生きものたちの暮らしを守ることはできません。

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