TRネットが2010年度取り組んできた「鶴見川流域クリーン&ウォーク2010」の総括と、足もとを楽しみ地域に貢献する自然と共存する都市再生のツールとしてのエコ・ツーリズム推進に向けて、慶應義塾大学日吉キャンパス藤山記念館において「鶴見川流域ツーリズム・フォーラム」を開催しました。
午前の部は、慶應大学・日吉丸の会の案内で、紅葉で色づいた森を眺めながら、日吉の森を散策しました。途中、オオタカも現れました。途中、鶴見川流域クリーン&ウォークの一環としてクリーンアップを実施。さらに、雑木林再生・水循環回復が進む一の谷では、絶滅危惧種であるホトケドジョウを観察しました。
午後の部は、まず鶴見川流域クリーン&ウォークの総括として、このイベントに参加した6団体から、その様子を報告いただきました。単に歩くだけではなく、クリーンアップに加えて、行政の治水施設を見学する、企業と連携して実施するなどといったイベントが目立ちました。次に、2010年は国際生物多様性年であり、また目的である「自然と共生する都市再生」について再確認するため、代表理事であり慶應義塾大学教授の岸先生より「生物多様性と共存する都市再生に向けて」と題した講演をいただきました。さらに、昨年度のツーリズム・フォーラムにおいて、エコ・ツーリズム推進のためには「人・地域・異業種のネットワーク」が重要であることを確認しました。そこで今年度は、「CSR活動としてのエコ・ツーリズム活動」をテーマに、キリンビール横浜工場との連携クリーンアップについてnpoTRネットから、京急グループとの連携をNPO法人小網代野外活動調整会議・NPO法人流域自然研究会から、npoTRネットとの連携をスーパー銭湯おふろの国・トレッサ横浜から、それぞれ事例として発表いただきました。なお当日は、鶴見川流域水協議会を代表して京浜河川事務所の方々もご出席くださいました。
鶴見川流域ツーリズムは、流域単位で市民・企業・行政をつなぐツールとして、確実に成果をあげてきたことを実感できた1日となりまた。特に課題であった企業との連携は、その絆をより深めるとともに流域ツーリズムの広がりを感じることができたと思います。今後、企業CSR活動としての展開など企業・行政等との連携で、より地域貢献度の高く、そして多様性のある流域エコ・ツーリズムを実現させ、自然と共存する都市再生を支援してまいります。
ツーリズムPJ事務局